「北海道らしい食文化」の創造を目指して

ワインクラスター北海道 設立にあたり、代表からのご挨拶

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1999年秋、宮城県仙台市のホテルでレストランマネージャー兼ソムリエとして勤務をしていた私は、初めて入った酒販店で北海道のワインと出会いました。そのワインが欧州系のブドウ品種を用いて手頃な価格であることに驚くととも に、フレッシュで溌剌とした香りのよさ、爽やかで軽やかな味わいの心地よさ、清涼な北海道の風景が目の前に広がってくるような印象を受けたことを今でもはっきりと思い出します。
私はそれから日本でワインの消費を定着させるためには本物の国産ワインを日本人に普及させることが不可欠であり、北海道のワインと食による啓蒙活動をソムリエとしての自分の一生の仕事としたいという志を抱いて手紙を書き、北海道のワイナリーに入社をさせていただきました。
そこから13年が経過し、国産ワイン全体に対する認識や理解の変化、意欲的なつくり手達による目覚ましい品質の向上、そしてワインコンクールの開催による客観的な評価の確立などにもよって、日本ワイン・道産ワインの知名度や評価は大きく高まっています。また、当NPOの前身であり2009年に発足した「北海道ワインツーリズム」推進協議会の事務局長を任されるなか、道内ワイナリーで構成される業界団体である「道産ワイン懇談会」との連携も構築することができました。こうした流れにもよって、道産ワインは食や観光などの北海道の魅力ある隣接産業とともに、北海道の経済活性化や食文化創造を牽引していく存在となることに大きな期待と注目が集まってくるようになり、私はいまこそ北海道のワインの定着と文化創造のときであると考えてワインクラスター北海道の構想を練り続けて、北海道知事より2013年1月30日に「NPO法人ワインクラスター北海道」の設立認証をいただくことができました。

NPO法人ワインクラスター北海道は道産ワイン懇談会のPR部会という公的な立場を持ち、道産ワインに関する広報・マーケティングを活動の中心に据えた非営利団体として、「ワイン産地 北海道」を世界に知らしめていく役割はもちろんのこと、チーズ生産者や農漁業者、小売店や飲食宿泊業の方々、行政機関や経済団体、大学や研究機関等と もネットワークを構築し、ワインをきっかけとした北海道の経済活性化、そして世界からも一目置かれる「北海道らしい食文化」の創造を目指していきたいと考えております。
ネットワークの創出や情報発信はもちろんのこと、一般の方々にも幅広くご参加いただけるセミナーやワインツーリズムの実施、道産ワインと食のマッチングを体験できるイベントも実施してきたいと考えておりますので、私たちの活動につきまして、たくさんの方々からのご理解とご協力、そしてご支援をいただくことができれば幸いです。
NPOの活動について積極的に「参加」をいただける方には毎年の総会での議決権のある「正会員」に、もう少しゆるやかな「支援や協力」をいただける方には優先的な情報等を受け取れる「会員」としてのご入会をお願い申し上げます。いずれの会員様にもささやかではありますが、私たちができるなかでの特典や交流の機会をご用意させていただきますので、ぜひともご検討をいただければ幸いです。(こちらをクリックすると「入会のご案内」ページへリンクします)

私たちはワインをきっかけとした北海道経済の活性化と地域振興、そして食文化の創造という大きな夢に向かって誠実に、積極的に行動いたします。NPO法人ワインクラスター北海道をよろしくお願い申し上げます。

2013年1月30日

NPO法人 ワインクラスター北海道 代表

シニアソムリエ 阿部眞久

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