「北海道らしい食文化」の創造を目指して

2013年ヴィンテージに発足したワインクラスター北海道では、道内すべてのワイナリーをまわりながら、各地のブドウの生育の様子の把握や生産者とのコミュニケーションを大切にしております。
これまでもホームページやFacebookでその一部を紹介してきましたが、
今年の春の雪解けから、7月29日までのブドウ畑の様子や旬の味覚なども少しずつご紹介いたします。

3月~4月に入っても、この写真のように今年の雪解けは遅くて随分と心配されました。

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(3月15日 鶴沼ワイナリー、3月30日 倶知安町、4月1日 余市ワイン)

4月1日より、NPO法人ワインクラスター北海道が本格的な活動を開始しました!
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(4月6日 宝水ワイナリー、4月6日 山崎ワイナリー、4月6日 ふらのワイン)
※この日は10R(トアール)ワイナリーも訪問しましたが写真を撮っておりません…。

4月に入っても天気は曇りがちで寒い日々が続きました…。

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(4月7日 千歳ワイナリー、4月13日 八剣山ワイナリー、
4月14日 余市町 藤本農園、4月21日 マオイワイナリー ブドウの揚水)

ちなみに今年の春に知ったことの一つが、
月浦ワインの訪問の帰りに道の駅で買った洞爺湖産の長芋のおいしさです!
土がいいとのことで、とても持ち重りがして味わいのしっかりとした見事なものでした。
ワインを知ることは農業や土壌、気候それぞれの関わりも知ることと改めて気づかされました。
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5月に入り、各地の垣根式のブドウ畑では枝上げと母枝固定が行われていきます。
それが済みしだい、捕植や新植をしていくのですが気温が安定しない時期でもあり、
とりわけ今年は5月下旬になるまで寒い日が続きました。
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(5月4日 余市町のブドウ畑 枝上げ前の棚式の畑と枝上げを終えた垣根式の畑)

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今年の札幌での桜の開花宣言は5月13日、1953年の観測開始以来、2番目に遅い記録で、
平年より10日、昨年より12日遅い開花となりました。
このころになると寿都(すっつ)産の牡蠣も解禁され、白ワインとの相性を楽しめます!

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(5月16日 宝水ワイナリー、5月27日 タンポポも咲いた余市町のブドウ畑)

今年の北海道は5月の最終週から急に暖かくなり、好天が続きました。
心配されていた農作物の生育や作業の遅れを取り戻すようにここからしばらく晴天が続きます。

 

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(6月3日 羊蹄山、6月7日 松原農園のアスパラとブドウ畑)

例年は5月下旬頃からの萌芽も少し遅れましたが、元気にいきいきと芽を出してきます。
畑によって差があり、各地域の気候や畑の地形等を反映していることを実感できる時期でもあります。

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(6月7日 余市町の垣根式ブドウ畑、6月7日 余市町の生食用ブドウ畑、
6月9日 宝水ワイナリー)

6月に入ると、農産物や魚介類などさまざまな北海道産の食材が味わえる時期になりますが、
小樽や余市、積丹方面のウニも人気があり、白ワインとの相性も極めて魅力的です。
この写真のように塩水に浸されて流通しているものは、
特にミネラル感のある白ワインとの相性が抜群だと思います。

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さて、6月を過ぎてからのブドウの成長は驚くほど早く、畑に来るたびに伸びているブドウをみていると、
北国でのブドウ栽培の大変さとブドウ自身の一生懸命に育つ姿に感動を覚えます。
特に山葡萄系統のワイルドさ、タフな感じは飛びぬけています。

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(6月16日 小樽市内の公園に自生する山葡萄、6月24日 余市町のブドウ畑、
6月26日 十勝ワイン)

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(6月19日に北海道でもっとも歴史のある十勝ワインが50周年を迎えました)

7月に入ってからもワインクラスター北海道では、
月浦ワインをスタートに、全道のワイナリーを訪問しています。

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 (7月3日 月浦ワイン直売所  洞爺湖畔からすぐの場所にあります)

 

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 (7月4日 マオイワイナリー ヤマソーヴィニヨンは北海道では珍しい品種)

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(7月4日 宝水ワイナリー シャルドネが開花直前のタイミングでした)

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(7月4日 山崎ワイナリー ピノノワールが開花していました)

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(7月4日 ふらのワイン ケルナーが開花を終えるタイミングでした)

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(7月5日 鶴沼ワイナリー 生食用品種の棚式栽培)
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(7月5日 TAKIZAWAヴィンヤード)

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 (7月9日 ドメーヌタカヒコ)
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(7月9日 余市ワイン)

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(7月9日 自然農園の立ち寄り後に、仁木町内でサクランボとブドウを撮影。
右の写真ではブドウの開花と結実が同時に写っています)

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(7月10日 奥尻ワイナリー 醸造所とホテルの間にある畑のツヴァイゲルトレーベ)

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(7月11日 富岡ワイナリー ※醸造所の前にある棚式の見本畑を撮影しています)

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(7月12日 はこだてわいん)
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(7月12日 農楽蔵(のらくら)の新しいブドウ畑)

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(7月14日 鶴沼ワイナリー、7月5日 北海道ワイン)

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(7月22日 余市町 はこだてわいん契約畑)
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(7月22日 生食用のブドウ品種は結実して房のかたちが整ってきました)

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(7月29日 八剣山ワイナリー ケルナーの生育)

 

 

このように2013年の北海道はこのように春の雪解けが遅かったものの、
5月下旬からの好天に恵まれて生育の遅れを取り戻しながら、
開花と結実に関してはおおむね順調となったことで品質、量ともに期待できるヴィンテージとなりそうです。

一般的には、これから摘果(グリーンハーベスト)や枝葉の制限などを行いながら、房に養分を集中させていきます。
ブドウ畑や醸造所を訪ねて、どの生産者もいきいきと誇りをもって自らの北海道でのワインづくりに取り組んでいる姿にふれると、
やはりその生産者や畑が生み出したワインを飲んでみたくなります。

そうしたニーズと生産者の忙しさの双方に配慮しながらのワインツーリズム
JR特急とタクシーを組み合わせた個人旅行プランもワインクラスター北海道では企画をしておりますので、
そうした機会にぜひとも北海道のワイナリーを訪ねて、ご自身の体験としてみてはいかがでしょうか?
魅力を増し続ける北海道のワインとブドウ畑への親しみはもちろん、
その土地の素晴らしい景観や新しい発見、料理とのマッチングもワインツーリズムの醍醐味です!

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(奥尻島の夕日、札幌市内からバスで行ける「ばんけい峠のワイナリー」、
レストランエスペリオ(余市ワイン)の牛肉の赤ワイン煮込み)

(ホームページにある文章ならびに写真の無断使用はご遠慮ください)